働く女性の戦略的生活スタイル|Another You STYLE
働く女性の生活を戦略的に考え、仕事・ファッション・くらし・美容/健康・スキルアップ・食事などについて、ミニコラムとしてご提案・ご紹介してまいります。
日本の企業は、終身雇用や年功序列など独特の制度を持っていますが、最近はこの2つが崩れ始めて大きく変わろうとしています。日本独特の制度と同じように、組織として動く際の日本人特有の傾向もあるでしょう。それがマイナスに働く作用の強いものなら、それを避ける対策が必要になります。
その際に参考になるのが、『失敗の本質』という本だと思います。この本は、大東亜戦争(太平洋戦争)の諸作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗ととらえ、それを分析しています。
軍の作戦を分析材料にしているので、女性には興味がわきにくいかもしれません。戦争の実体ではなく、日本の組織が陥りやすいマイナス面とそれを避けるために何をすべきかを知りたいという場合、個々の作戦の事実関係の記述が主の1章は飛ばし、「2章 失敗の本質」「3章 失敗の教訓」だけを読んでも良いと思います。第1章を読んだほうがより実感が湧きますが、これからの組織を考えるための材料はこれでも充分得られるはずです。
2章では、日本軍の失敗の原因として
などを指摘していますが、現代の組織でも思い当たるところがありそうです。
そして3章の冒頭で、これらの原因を総合し、日本軍が主体的に環境に適応できる組織「自己革新組織」でなかったことが失敗の根源的原因としています。では、環境に適応できる組織「自己革新組織」とは、どのようなものなのでしょうか。本では、
などの条件があげられています。
この中で一般にリーダーがもっとも嫌がるのは、4の「異質なヒト(=視点)を取り込む」ことではないでしょうか。リーダーは、効率を求めるあまり、自分と異質なヒトを排除し同質のメンバーを集めたがるからです。しかし、私は「異質なヒト(=視点)を取り込む」ことが、「自己革新組織」を作るうえで最も重要なことだと思います。それによって多角的な視点が得られて、視点が高くなり視野も広がります。1の緊張感や危機感も生まれますし、3の創造的破壊を伴う突然変異も生まれやすいでしょう。5の評価も、多角的な視点が加わることで客観性が増します。「自己革新組織」になれば、リーダーが直接関与する部分が少なくてもメンバーが自律的に動くので、リーダーの負担が軽減して戦略など重要な作業に集中できます。異質なヒトを取り込むことことは、長期的に見ればとても効率的な方法なのです。
現在では、環境が変化するスピードはますます速くなり、それに適応できない企業は生き残れなくなっています。一方で、変化に不安を感じ、昔のような「安定」を志向する人も増えています。リーダーには、ともすれば「変わるまい」とする人たちを突き動かし、自己革新組織を作り上げることが求められているのです。『失敗の本質』という本は、そのために良いヒントを与えてくれる本だと思います。
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その際に参考になるのが、『失敗の本質』という本だと思います。この本は、大東亜戦争(太平洋戦争)の諸作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗ととらえ、それを分析しています。
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軍の作戦を分析材料にしているので、女性には興味がわきにくいかもしれません。戦争の実体ではなく、日本の組織が陥りやすいマイナス面とそれを避けるために何をすべきかを知りたいという場合、個々の作戦の事実関係の記述が主の1章は飛ばし、「2章 失敗の本質」「3章 失敗の教訓」だけを読んでも良いと思います。第1章を読んだほうがより実感が湧きますが、これからの組織を考えるための材料はこれでも充分得られるはずです。
2章では、日本軍の失敗の原因として
- あいまいな戦略目的のため、判断がバラバラになり、戦力を有効に生かせなかった
- 短期決戦のみ考え、長期的展望がなかった
- 論理より情緒や空気が重視され、事実を正確・冷静に直視できなかった
- 人事評価基準があいまいなため、声の大きな者が突出することとなった
などを指摘していますが、現代の組織でも思い当たるところがありそうです。
そして3章の冒頭で、これらの原因を総合し、日本軍が主体的に環境に適応できる組織「自己革新組織」でなかったことが失敗の根源的原因としています。では、環境に適応できる組織「自己革新組織」とは、どのようなものなのでしょうか。本では、
- 組織に緊張感や危機感をもたせ、組織の自然発生的な進化を促す
- 組織の構成要素の自律性を確保する
- 漸進的変化だけでなく、現状の創造的破壊を伴う突然変異のような進化を行う
- 異質なヒト、情報、偶然を取り込んで、イノベーションを起こす
- 結果(特に失敗)を客観的に評価し、それを知識として蓄積し、次に生かす
などの条件があげられています。
この中で一般にリーダーがもっとも嫌がるのは、4の「異質なヒト(=視点)を取り込む」ことではないでしょうか。リーダーは、効率を求めるあまり、自分と異質なヒトを排除し同質のメンバーを集めたがるからです。しかし、私は「異質なヒト(=視点)を取り込む」ことが、「自己革新組織」を作るうえで最も重要なことだと思います。それによって多角的な視点が得られて、視点が高くなり視野も広がります。1の緊張感や危機感も生まれますし、3の創造的破壊を伴う突然変異も生まれやすいでしょう。5の評価も、多角的な視点が加わることで客観性が増します。「自己革新組織」になれば、リーダーが直接関与する部分が少なくてもメンバーが自律的に動くので、リーダーの負担が軽減して戦略など重要な作業に集中できます。異質なヒトを取り込むことことは、長期的に見ればとても効率的な方法なのです。
現在では、環境が変化するスピードはますます速くなり、それに適応できない企業は生き残れなくなっています。一方で、変化に不安を感じ、昔のような「安定」を志向する人も増えています。リーダーには、ともすれば「変わるまい」とする人たちを突き動かし、自己革新組織を作り上げることが求められているのです。『失敗の本質』という本は、そのために良いヒントを与えてくれる本だと思います。
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