働く女性の戦略的生活スタイル|Another You STYLE
働く女性の生活を戦略的に考え、仕事・ファッション・くらし・美容/健康・スキルアップ・食事などについて、ミニコラムとしてご提案・ご紹介してまいります。
現代はグローバルな競争の時代です。その中で、日本人であることは不利と感じる人も多いのではないでしょうか。英語も論理的思考も議論も苦手、小さな改善や効率化は得意でも独創性が足りないと感じ、個人で能力を発揮するのは厳しいので安全な集団に属していたいと望む。一体何を武器に世界と戦えばよいのかと悩んでいる日本人も多いのではないでしょうか。私もそのような一人です。
同じ著者による次の2つの本には、そのような問いに対する1つの答えが書かれています。
著者は、GM、ポルシェ、ピニンファリーナといった世界を代表するクルマ作りの現場で働き、フェラーリ創業者の名前を冠したモデルである「フェラーリ・エンツォ」など有名な車をデザインした奥山清行さん。著者は、自分が日本人であることがキャリアの上でプラスであったと分析しています。日本人のアイデンティティは何か、それから生まれるメリットを活かしデメリットを防ぐにはどうすればよいかを、ものづくりを中心として論じています。右の本に「日本人は団体力よりも個人力にすぐれている」と書かれているなど、一般的な日本人像とは少し違う指摘もあります。もちろん日本人にもいろいろなタイプがいますから、ひとくくりにはできません。しかし、文化が人間に与える影響は決して小さくはありませんし、各国の最前線で働いた経験に基づく指摘には説得力があります。
左の本によれば、日本人のアイデンティティは「想像力」と「犠牲」の2つです。想像力は「思いやり」と言い換えることができます。顧客の問題を正しく把握したり、まだ見ぬ顧客のニーズを掘り起こすためには、想像力が欠かせません。しかし、思いやりが過度になると他人の意見ばかりを気にすることにもなります。「犠牲」とは、全体を見て何が大切かを知り、自分のポジショニングを見きわめ、大切なもののために何かを我慢することができるという意味です。サービス残業など悪い面もありますが、自分の先々のキャリアを考えて給料・評価が低い仕事でも率先して行うことができるのも、「犠牲」を理解すればこそです。また、この「犠牲」は、コアとなる価値だけを生かして他を犠牲にする「切り捨ての文化」にも通じます。この「切り捨て」る考え方がビジネスでも非常に有用なことは、アップル社の成功が示しているでしょう。
テレビで見る著者は弁も立ち積極的です。著者と一般的な日本人を同様に論じるのはどうなのかという疑問も湧きます。しかし、他の著書では「かつては奥手で、見知らぬ人と言葉を交わすことさえ嫌だった」「人の目ばかりを気にして生きていた」と述べています。自らを追い込むことで日本人のアイデンティティの良い面を伸ばし、悪い面を克服してきたのではないでしょうか。今の日本人に最も必要なことは、自らを追い込む(チャレンジする)という姿勢かもしれません。
今の日本人の生活は「切り捨て」とは逆の方向を向いているようです。日本人の良さを一番知らないのは日本人なのかもしれません。しかし、他の文化を貪欲に取り込みながら、自分たち独自の形に昇華させてしまうのも日本人の得意技です。そのためには、このような本によって、日本人の(潜在的)可能性を理解しておくことも大切ではないでしょうか。
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同じ著者による次の2つの本には、そのような問いに対する1つの答えが書かれています。
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著者は、GM、ポルシェ、ピニンファリーナといった世界を代表するクルマ作りの現場で働き、フェラーリ創業者の名前を冠したモデルである「フェラーリ・エンツォ」など有名な車をデザインした奥山清行さん。著者は、自分が日本人であることがキャリアの上でプラスであったと分析しています。日本人のアイデンティティは何か、それから生まれるメリットを活かしデメリットを防ぐにはどうすればよいかを、ものづくりを中心として論じています。右の本に「日本人は団体力よりも個人力にすぐれている」と書かれているなど、一般的な日本人像とは少し違う指摘もあります。もちろん日本人にもいろいろなタイプがいますから、ひとくくりにはできません。しかし、文化が人間に与える影響は決して小さくはありませんし、各国の最前線で働いた経験に基づく指摘には説得力があります。
左の本によれば、日本人のアイデンティティは「想像力」と「犠牲」の2つです。想像力は「思いやり」と言い換えることができます。顧客の問題を正しく把握したり、まだ見ぬ顧客のニーズを掘り起こすためには、想像力が欠かせません。しかし、思いやりが過度になると他人の意見ばかりを気にすることにもなります。「犠牲」とは、全体を見て何が大切かを知り、自分のポジショニングを見きわめ、大切なもののために何かを我慢することができるという意味です。サービス残業など悪い面もありますが、自分の先々のキャリアを考えて給料・評価が低い仕事でも率先して行うことができるのも、「犠牲」を理解すればこそです。また、この「犠牲」は、コアとなる価値だけを生かして他を犠牲にする「切り捨ての文化」にも通じます。この「切り捨て」る考え方がビジネスでも非常に有用なことは、アップル社の成功が示しているでしょう。
テレビで見る著者は弁も立ち積極的です。著者と一般的な日本人を同様に論じるのはどうなのかという疑問も湧きます。しかし、他の著書では「かつては奥手で、見知らぬ人と言葉を交わすことさえ嫌だった」「人の目ばかりを気にして生きていた」と述べています。自らを追い込むことで日本人のアイデンティティの良い面を伸ばし、悪い面を克服してきたのではないでしょうか。今の日本人に最も必要なことは、自らを追い込む(チャレンジする)という姿勢かもしれません。
今の日本人の生活は「切り捨て」とは逆の方向を向いているようです。日本人の良さを一番知らないのは日本人なのかもしれません。しかし、他の文化を貪欲に取り込みながら、自分たち独自の形に昇華させてしまうのも日本人の得意技です。そのためには、このような本によって、日本人の(潜在的)可能性を理解しておくことも大切ではないでしょうか。

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