2012/12

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スキーとビジネスリーダー|上級者リーダーとは


上級者ウィンタースポーツといえば、その代表のひとつにスキーがあります。ところが、日本におけるスキー人口は、ウィキペディアなどによれば、1993年の1860万人をピークに600~800万人程度に減ってしまっているようです。私もその人口を減らしたひとりでありまして、社会人になってからは、すっかりゲレンデから遠ざかってしまいました。

しかし、最近になって、そのスキーの経験を振り返ってみると、スキーからビジネス的な視点を学ぶことができるのではないか、という気づきがありました。これは、どのような分野においても一緒と思いますが、意外なものが意外な分野で結びつくことがあります。今回は、スキーを例に初心者と上級者の違いを改めて考えてみました。

初心者と上級者でその違いが顕著なのは、もちろん滑っているときですので、その違いを下の表にまとめてみます。



スキー画像いかがでしょうか。スキーをご経験の方は、この違いに同感いただけるのではないでしょうか。私もスキー上達の過程で、この違いを体で覚えましたので、今でもリアルに思い起こせます。

初心者と上級者の一番の違いは、見ているところ(視線)ではないでしょうか。私が初心者のころは、スキー板の先端あたりを見ていました。固いブーツと長くて重いスキー板は慣れない異物で、不安定な足元が気になってしかたなかったのです。

ところが、上達するにつれ、見る場所がだんだん先へ先へとなっていきました。そして、そのかわりにブーツとスキー板が足に一体化したセンサーとなり、足元の状況は見なくても把握できるようになっていきました。もっとも、上達するほどスピードを出して滑るわけですので、必然的にそうなっていくのでしょう。

次に違うのは、姿勢もありますが、ストックもしくはポールの使い方の違いも意外に目立ちます。初心者は、棒切れかなにかのように、なんとなくぶらぶらと持ちます。そして、使うのは倒れそうになったときか、前に進めないときです。上級者は、視線がぶれないように上体をブロックするため、しっかり意識してぎゅっと持ちます。そして、スキー板の方向を変えるため、すなわち回転するためのきっかけとして使います。

これらの違いは、上の2枚の写真を見比べていただいても、おわかりになるかと思います。ただし、地元のちびっ子スキーヤーは、視線が下でも腰が引けていても脚が硬直していても、ものすごいスピードで滑り降りて行きます。さすが地元です。

さて、上記の表の一部を少し変えてみたのが下の表です。比較対象は、初心者リーダと上級者リーダです。

LeaderBegiPro.png

いかがでしょうか。優秀なリーダは、先を見てよく行動し、優秀な部下を仕事のやり方を変えるために使い、現場部下を信頼することで現状を把握し、変化の激しい市場に臨みながらも、すばやく常に一定の成果をあげる、そんなリーダ像ではないでしょうか。

このように、一見異なる分野ですが、スポーツとビジネスを対比することで、ビジネスの大切な本質を実感的に早く深く理解し、さらに深めることができると思います。今回は、スキーをあげてみましたが、例えば、サッカーからビジネスの組織論を考えることができるかもしれませんし、ベストセラーになった書籍「ストーリとしての競争戦略」では、よい戦略の条件をサッカーのボールパスを引き合いに説明されています。逆にビジネスのあり方からスポーツ論に適用することも考えられますが、それはこのブログのテーマの範囲外ということでここで止めておきます。

いずれにしましても、自分が深く体験し学んだことを抽象化し他の分野に応用してみる、という手法は、他の分野の対象を早く深く理解したり、あるいは、対象を他者にうまく伝えるためのひとつの方法として有効であると思います。また、具体的なものをいったん抽象化し、そして、再び他の具体的なものに当てはめて考えてみる、というのはビジネスにおいて論理的思考を行うのによい訓練になります。まだまだな私はこうしてコラムを書くことでも訓練をしておりますが、他にもよい手法や訓練方法があればぜひ教えていただければ幸いです。


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タグ: 比較論理的思考抽象化リーダー像リーダーとはビジネスリーダービジネスとスポーツ

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