働く女性の戦略的生活スタイル|Another You STYLE
働く女性の生活を戦略的に考え、仕事・ファッション・くらし・美容/健康・スキルアップ・食事などについて、ミニコラムとしてご提案・ご紹介してまいります。

1.頭と尻尾はくれてやれ
「頭」は天井(最高値)、「尻尾」は大底(最安値)のことです。投資は大底で買って天井で売るのが一番儲かりますが、それはほとんど不可能です(例えば、株式投資をされない方は、日経平均株価の推移予測をしてみれば分かるでしょう)。そのような確率の低いことに執着していては、魚全体を逃すことにもなりかねません。この言葉は、頭と尻尾(些細な利益)に捉われずに、腹(大きな利益)を確実に得ることが大切という教えです。
この教えは、完璧主義の人には特に有用ではないでしょうか。100点満点を目指す向上心はとても大切ですが、ビジネスでは期限や優先度という別のファクターもあり、全てのバランスを取る必要があります。つまり「何を取る(やる)か」と同じように「何を捨てる(やらない)か」も非常に大切なことなのです。完璧主義の人は、この「捨てる」という意識が低いために仕事を必要以上に増やしてしまうことがあります。「くれてやれ」は少し品のない言い方かもしれませんが、そのような一歩引く余裕を持つことが必要ではないでしょうか。
2.見切り千両
買った株が期待に反して値下がりしたとき、株価が戻ることを期待してそのまま持ち続けると、結局はひどく下がったところで売るしかなくなることが多くあります。許容範囲内の損失に留まるうちに見切りをつけられれば、許容できないような大損をしないので千金の価値があるという教えです。
一度始めてしまうとなかなか途中でやめられない、というのはビジネスの世界でもよくあることです。既にこれだけのヒト・モノ・カネを注ぎ込んでいるので途中で止める訳にはいかない、という話はあちこちでよく聞きます。そのようにして続けても、結局は傷口が広がってより悪い結果に終わることがほとんどです。最悪の場合、事業の継続が不可能になることもあります。株式投資の世界では、ここまで値段が下がったら必ず売るという許容範囲を事前に決めておき、そうなったら感情に流されず機械的に売ることが投資を続けるためには必要という考え方があります。ビジネスの世界では、例えばスケジュール作成時に「ここまでにこれだけ終わらなければ、このような対応をする」と決めておくことも一つの対策になるのではないでしょうか。
3.人の行く裏に道あり花の山
利益を得るためには、他の市場参加者と逆の行動をとったり、注目を集めていないことに注目したりすべきという教えです。
人の行かない所に行きなさいという視点は、ブルーオーシャン戦略に通じるものがあります(ブルーオーシャン戦略の概略は別のミニコラム「ブルーオーシャン戦略」で言及しています)。今までの日本のビジネスでは、日本人の「和を以て貴しとなす」精神が有用でしたが、これからはいかに「人と違う」かも重要になってくるでしょう。独自の価値がなければ、価格競争に飲み込まれてしまうからです。人と同じことに安心してしまいがちな日本人は、この言葉を時々唱えてみるのもよいでしょう。
以上、ビジネスでも日常生活でも役に立ちそうな3つの相場格言をご紹介しました。相場格言は人間の弱いところを突いていますので、相場以外でも成り立つものです。日本証券業協会の相場格言集をはじめ、相場格言をまとめて紹介するサイトもいくつかありますので、人間観察の一貫としてチェックしてみてはいかがでしょうか。

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