働く女性の戦略的生活スタイル|Another You STYLE
働く女性の生活を戦略的に考え、仕事・ファッション・くらし・美容/健康・スキルアップ・食事などについて、ミニコラムとしてご提案・ご紹介してまいります。
みなさんは、自分の会社に満足していますか。満足・不満が分かれるポイントは、給料・制度など色々あるでしょうが、現代らしいポイントの1つが、会社の戦略(「何をどうしたいのか」)が明確かどうかではないでしょうか。前例のない事態が多い現代では、常に前例のない判断を求められています。その時、自分の会社が何をどうしたいのか明確でなければ、どう判断すればよいか分からず右往左往するだけで、せっかくの組織の力が十分発揮されないことになります。私もそのような会社で働いた経験があり、ものすごいストレスを溜めてしまいました。
今は戦略に関する色々な本が出版され売れていますが、私ははじめ、戦略なんて経営層の問題だから関係ないと思っていました。しかし、テレビ製造業界での韓国企業の躍進と日本企業の凋落が戦略の違いによるものだと言われるように、戦略の良し悪しが組織の運命を決めるのです。テレビ製造事業でつまずいた日本企業は、大規模なリストラも行っています。となると、戦略はもはや経営層だけの問題ではなく、組織で働く以上、戦略の良し悪しの判断が出来る程度の知識をつけることが、自分自身のリスク管理上からも必要になってくるでしょう。
しかし、名著と言われる戦略の本を読んでも、厚い上に難しい言葉ばかりで頭がクラクラし、小学生が大学生用の本を読んでいる気分になります。そこで、頭のウォーミングアップ用に、この本を読んでみました。

この本は、大東亜戦争における日本軍の6つの作戦を分析して、組織の敗因と失敗の原因を分析した「失敗の本質」という本をベースにしています。しかし、「失敗の本質」の解説本というより、大東亜戦争の日本軍の問題点がそのまま現代の日本企業に引き継がれていると指摘したものです。現場を上手に活用できない上層部、集団の空気に支配されやすいなど、日本特有の文化から発生する問題の原因と対処法を述べており、日本文化論の一面を持ちます。日本企業で働いた経験のある人なら誰もが感じる問題点なので、共感しやすいと思います。
戦略に関する詳しい記述は、前半の一部でしかありませんが、おそらく多くの人が漠然と思っていたであろうことがすっきりまとめられています。この本では、「戦略とは追いかける指標のことである」と定義しています。指標という言葉が分かりづらいのですが、目標達成につながる計測可能な要件ということのようです。目標達成につながらない要件でいくら健闘しても、目標達成にはつながらないばかりでなく、資源の無駄遣いということは誰でもすぐ分かることです。しかし、目標達成につながる要件を明確に定義している日本の企業はどれだけあるでしょうか。
そして、アップルやマイクロソフトなどは、自分たちの目標達成につながる要件(指標)を明確に定義しているだけでなく、1.市場で現在支配的な要件を発見し、2.それを無効化し、3.自分たちの要件で戦う、ということをやっているそうです。2・3はまさに「競争のルールを変える」と言われること。最近では、スポーツの世界でも、ビジネスの世界でも、このような日本人にとっては「えげつない」ことがよく起こっている気がします。ただ、「えげつない」と感じるのは、自分の戦略・指標が絶対だと考えているからだとも言えます。競争を勝ち抜くためには、自分の戦略・指標すら疑い、もう1段高い位置からチェックすることの重要性もこの本は指摘しています。それをしないと一方的に負け続けるという恐ろしい事態になるそうです。
戦略の世界は、なかなか面白いと思いませんか。私も、この本で戦略に興味が持てたので、違う本も読んでみたいと思います。
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今は戦略に関する色々な本が出版され売れていますが、私ははじめ、戦略なんて経営層の問題だから関係ないと思っていました。しかし、テレビ製造業界での韓国企業の躍進と日本企業の凋落が戦略の違いによるものだと言われるように、戦略の良し悪しが組織の運命を決めるのです。テレビ製造事業でつまずいた日本企業は、大規模なリストラも行っています。となると、戦略はもはや経営層だけの問題ではなく、組織で働く以上、戦略の良し悪しの判断が出来る程度の知識をつけることが、自分自身のリスク管理上からも必要になってくるでしょう。
しかし、名著と言われる戦略の本を読んでも、厚い上に難しい言葉ばかりで頭がクラクラし、小学生が大学生用の本を読んでいる気分になります。そこで、頭のウォーミングアップ用に、この本を読んでみました。
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この本は、大東亜戦争における日本軍の6つの作戦を分析して、組織の敗因と失敗の原因を分析した「失敗の本質」という本をベースにしています。しかし、「失敗の本質」の解説本というより、大東亜戦争の日本軍の問題点がそのまま現代の日本企業に引き継がれていると指摘したものです。現場を上手に活用できない上層部、集団の空気に支配されやすいなど、日本特有の文化から発生する問題の原因と対処法を述べており、日本文化論の一面を持ちます。日本企業で働いた経験のある人なら誰もが感じる問題点なので、共感しやすいと思います。
戦略に関する詳しい記述は、前半の一部でしかありませんが、おそらく多くの人が漠然と思っていたであろうことがすっきりまとめられています。この本では、「戦略とは追いかける指標のことである」と定義しています。指標という言葉が分かりづらいのですが、目標達成につながる計測可能な要件ということのようです。目標達成につながらない要件でいくら健闘しても、目標達成にはつながらないばかりでなく、資源の無駄遣いということは誰でもすぐ分かることです。しかし、目標達成につながる要件を明確に定義している日本の企業はどれだけあるでしょうか。
そして、アップルやマイクロソフトなどは、自分たちの目標達成につながる要件(指標)を明確に定義しているだけでなく、1.市場で現在支配的な要件を発見し、2.それを無効化し、3.自分たちの要件で戦う、ということをやっているそうです。2・3はまさに「競争のルールを変える」と言われること。最近では、スポーツの世界でも、ビジネスの世界でも、このような日本人にとっては「えげつない」ことがよく起こっている気がします。ただ、「えげつない」と感じるのは、自分の戦略・指標が絶対だと考えているからだとも言えます。競争を勝ち抜くためには、自分の戦略・指標すら疑い、もう1段高い位置からチェックすることの重要性もこの本は指摘しています。それをしないと一方的に負け続けるという恐ろしい事態になるそうです。
戦略の世界は、なかなか面白いと思いませんか。私も、この本で戦略に興味が持てたので、違う本も読んでみたいと思います。

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